男女がこれから駆け落ちしようとしている。森の中に入り、そこで二人だけの結婚を行って、そこから先はどうなってもいい、とにかく手に手を取って森へ逃げ込もうとしている。そこで心中することになるかもしれない。それでもいいわと女の人は思っている。森へ入る前、女の人は布団屋の店先で足を止める。そこに婚礼用の布団が掛けてあった。赤地に白い鶴が染め抜かれている。彼女はぜひともそれを持って森へ行きたいと思うが、男のほうは気が急いている。そんな布団など不必要だし、早く逃げるのが肝心だと思っている。女の人のほうは、それが欲しくて欲しくてたまらない。足は布団に釘付けされたままだ。だんだん駆け落ちが成就しないような雰囲気になってくる。
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『プロカウンセラーの夢分析〜心の声を聞く技術』東山紘久著 創元社 2002 より
これは「夢の話」。3年程前、図書館でアルバイトをしていた時に何気なく読んだ本に載っていたもの。臨床的な夢分析には余り興味がないけれど、夢分析に取り上げられる夢の描写は、独特のおぞましさと楽しさと合理性があって、好きだ。
































